マスクによる肌荒れについて

新型コロナウイルスの影響により、
まだまだ、マスクの長時間着用が余儀なくされています。

シンガポールのLim Y.S.Justin氏らが、
マスクの着用と顔面の皮膚疾患・障害との関連を検討する為、
解析を実施したところ、顔面皮膚障害の有病率は５５％で、
最も強い危険因子は長時間のマスク着用といわれています
（Contact Dermatitis 2022.8.18 オンライン版）

当院でも

『顔のアトピーが酷くなった』

『口元やフェイスラインに赤い湿疹が出来て治らない』

『ニキビが増えた』

『マスクのひもが耳に擦れて痛い』
などマスクが原因によるトラブルが年々増えています

◆マスクで肌荒れする原因

１．ムレ

　・会話、咳、くしゃみなどで飛ぶ飛沫により雑菌がマスク内で繁殖します

　・マスク内が高温多湿となり雑菌が繁殖やすい状態です

２．乾燥

　・マスク内は保湿されていると思いがちですが、マスクを外した直後、
　　肌表面の水分が蒸発し乾燥します

　・肌が乾燥すると肌表面のバリア機能が低下し、不安定な肌には細菌や
　　ウイルスが侵入しやすく悪化につながります

３．摩擦

　・マスクの繊維と肌との摩擦により肌のバリア機能が低下し、
　　接触性皮膚炎となり赤みや痒み、ツッパリ感、乾燥などの症状が現れます。

　・マスクに付着した花粉やホコリ、汚れによる肌の刺激も
　　肌荒れの原因となる場合があります

◆対策

　・マスクを外しても大丈夫な場所ではなるべくマスクを外しましょう

　・肌の刺激の少ない生地のマスクを選びましょう

　　※マスクとの間にガーゼやコットンを挟むのも方法の一つです

　　　肌の刺激も少なく、こまめに交換することで雑菌の繁殖を抑えられます

　・症状が出ている場合、患部をよく洗い、保湿も忘れず行いましょう

　・肌のバリア機能を保つ為に、保湿はしっかりしてください
　・当院のおくすりをお持ちの方はおくすりを塗布し悪化を防ぎましょう
　　※症状が改善されない場合は、診察をおススメします